朝食にはよくパンをトーストして食べていました。
いつものようにトーストしたパンに大量のバターを塗りこんだりチーズを載せたりして、
少しでもおいしく食べたくて。
時には冷めたフライを温めたり、餅を焼いてみたり、
簡単に使えるが故に特に違和感もなく。
でも、パンは日々新しいものが出来たりして進化し続けているのに、
トースターは何十年も画期的には変わっていないのでは?
身近過ぎて、これが当たり前になっていました。


 
これまでは電気暖房機に使われていた、0.2 秒で発熱するグラファイトヒーターを
調理器具に転用するという発想は、結構単純でした。
冬のあまりにも寒い朝、グラファイトヒーター搭載の暖房機をできる限り近づけて温まろうと
スイッチを入れたその瞬間、服を通して熱いと感じました。
こんなに焼けるような熱さなら他に何か焼くことができるのでは?
その暖房機に朝食用のパンを押さえつけたら、思った以上に温まっていることに驚き、
その瞬間、このヒーターでトースターを作ってみようと。
このヒーターは中赤外線(近赤外線と遠赤外線のおいしいところどり)の
波長性質を持っているからこそ、圧倒的に暖かい暖房機器と言われる。
それならば、食材を温めるのも容易ではないかと?


 
トーストをもっと美味しくするには、短時間で焼き上げること、内部の温度を上げる こと、
そしてきれいに焼き上げることと考えました。
それは、短時間で焼き上げることにより水分の蒸発を最小限にする。
つまり、外カリ中モチの実現です。
短時間で焼き上げることが出来るのは0.2秒で発熱するグラファイトヒーター。
また、内部温度を90℃程度に上げ、食べるときには60℃位を目指しました。
それによって、人の舌は甘味を強く感じることができます。
これらの要素を全面を均等にすることによって、もっと美味しく焼き上げることが出来るのです。
しかしながらその全面を均等に焼き上げることが最後の砦となって、
その結果、10,000枚のトーストを焼く羽目になりました。
グラファイトヒーターをよく見ると真ん中が発熱しません。
熱は中心に集まる習性があるので、あえて発熱させません。
それを出来るのがこのヒーターの良さであり、均等に焼き上げる秘訣です。


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